うどん

THE BATMAN-ザ・バットマンーのうどんのレビュー・感想・評価

4.3
公開初日にIMAXにて!!

な、長い…。でも、最…高…。

ノーラン版がこの上なく大好きなので、前評判も高く予告編も熱い今作、期待と不安いっぱいでずーっと待っていた。

DC作品・マーベル作品あわせて、私が一番好きなのはバットマンだ。超能力を持つわけでもなく、自身の肉体で相手にぶつかり、かっこいいバットモービルやバイクを乗りこなす。少年時代からの過去を常に抱え、犯罪・汚職にまみれた街で正義感と対峙しながら戦い続ける。どの悪役も濃い物語を背負い、観る側に問いかけてくる。作品の世界観は、今私たちが生きる現実をうつすかのようだ。

今作では、バットマンの人間臭さ、強さと危うさを両方もつ「正義」を描いていたように思う。大画面いっぱいに広がるタイトル、そしてオープニングからグッと引き込まれ、闇からの彼の登場にはしびれた。闇夜のシーンばかりだが、光・陰影の演出がその分際立っており、印象的なシーンが数多い。闇の中の光の眩しさには何度も目を細めたが、真っ暗な闇・雨はバットマンの抱える悩みや作品全体に漂う人間の心の闇を表すかのようだった。ズシンとした振動が伝わるような音楽も大変良かった。

ストーリー展開はたしかに謎解きもので、終わりそうで終わらないどこまでも深みにはまる展開に、どんどん引き込まれた。カーチェイスシーンがとにかく大迫力で、ここでも闇を使った演出がきいていて、炎の色や燃え盛る様が大変印象的。

俳優陣も大変魅力的。主演のロバートさんは、10年前くらいのときは"ティーンにモテモテのイケメン"全開だったが、今作ではその実力と渋さが全開で、スーパーヒーローというより苦悩を抱える生身の人間を好演。キャットを演じたゾーイお姉さん、目力とベリーショートヘアー姿が美しすぎたし、バットマンとの関係性も良かった。何よりも、悪役を演じたポール・ダノさん、狂気をまとう姿がこんなにもはまるのはやはりあなたです、凄かった。

レイトショーということもあり、約3時間は長かった。でも、これは凄いものをみた、という大満足を得ることができました。続編ぜひぜひよろしくお願いします。「どうせ配信されるだろ」とか言ってる人いたけど、劇場でみて本当に本当によかったです。
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