このレビューはネタバレを含みます
公開日にIMAXの1本目に見に行ってきました。
バットマンのオリジンは描いてないんだけど、ヒーローとしてのバットマンのオリジンを描いた映画でした。
バットマンは復讐への執念と自分の考える正義が根源にあって、いわばそれに沿って勝手に戦っているただの人。見方によればただの狂気犯罪者。
結局バットマンもジョーカーもリドラーも社会が産み出した化物で、なんら違いはないと思います。ただバットマンは自分の正義や復讐が揺らいで客観的に自分を見つめ直すことが出来た。そこが大きく違ったのかなって思います。
そんな狂気犯罪者がダークヒーローへと成長する、そんな一人の成長の物語だったと思います。
映画ジョーカーは、社会が産んだ化物、ジョーカーを誰も止める術が無くてゴッサムは荒廃してしまいました。
でも今回は、社会が産んだ化物、リドラーをバットマンが止めました。バットマンの存在意義やバットマンがゴッサムを守ってるということが改めて腑に落ちました。
冒頭の犯罪者たちがバットシグナルを見て暗闇を恐れるシーンがすごく良かったです。バットマンが恐怖で犯罪の抑止圧をかけているのがめっちゃ伝わってきたし、やっぱりアイアンマンやキャップたちと違ってダークヒーローなんだなって感じがほんとに良かったです。
ブルースとバットマンに大きな差がなくて、人助けも積極的にしないし、ブルースのときもずっと暗い。すごく不器用なのが伝わってきて、復讐っていう感情にバットマンじゃなくて、ブルース自体が支配されているのがよく分かりました。
ハイテクなガジェットも無いし、空もバンバン飛べるわけじゃないしで、なんかすごく普通の人って感じがしました。新米だから資金の使い方が慣れてない感じが良かったっていうのと、あえて超人感を出さないことでリドラーとかジョーカーとの親近感が増してる感じがしてよりホラーテイストに見えました。
映像もカッコよかったし、サントラなんか最高すぎてずっと聞いてます！ただ、なんか個人的にめちゃくちゃ面白かったって感想はどうしても持てなかったです。
ストーリーが所々で”んんっ？”ってなっちゃったり、ミステリーにそこまで爽快感が無いし（バットマンの探偵という一面をしっかり描いたという点ではすごく好印象）、かといってアクションがずっとかっこいいっていうわけでも無い。（小さなジャブ一つ一つがめっちゃかっこいいんだけど、あくまで小さなジャブが飛び飛びで飛んでくる感じ）
ひたすらゆっくりバットマンの1週間に密着して、バットマンが成長する瞬間を見届けるっていう。歴史の授業みたいな感じなのかな。面白い出来事とあんまり心惹かれない出来事を順番に学んでいって、最終的に一番大切なことを習うみたいな。
だから、すごい人を選ぶ映画だと思いました。
今回はバットマンの倫理観だけを切り取って観たらすごく傑作な感じはします。ただ魅せ方がすごく人によって好みが分かれると思うので、そこは注意が必要だと思います！！
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ポールダノのあの可愛い顔で狂人が務まるのかとちょっと心配してたけど、むしろ適任すぎて笑っちゃいました笑 ロバートパティンソンもマスク越しからも分かる美貌っぷり。この二人の演技にめっちゃ惹き込まれました！！
