暗闇の中に佇むリドラーと、同じく暗闇の中から現れるバットマン。
バットマンもコスプレするヤバい奴にしか見えなくて、出だしから犯罪者のリドラーと重ねてくるのが良い。
ロバート・パティンソンのバットマンにならないと何もできない感じが面白い。
目が死んでるし。
この映画の魅力の半分くらいはやさぐれたロバート・パティンソン。
ポール・ダノは流石の演技で“ブルゥゥゥス・ウェィィィン”連呼がキモい。
終盤見つかる配信動画の小市民感が好き。
でもマスク脱いだ後の方が印象薄かったな。
まぁあの時点でポール・ダノの役割は終わってたから、それで良いんだろうな。
バットモービルもカッコ良かった。
威嚇する様にアクセル吹かすシーンなんかモンスターみたい。
その後のド派手な玉突き事故のカーチェイスは迫力あったけど、大勢死んでそうでちょっと気になった。
コスチュームがちゃんと心理的な仮面として扱われていて、ヒーローもヴィランもまだ完全に出来上がってない未成熟な感じが、今までのバットマン映画とは違う魅力かな。
バットマンが最初に言った「俺は”復讐”だ」という言葉は、終盤自分に返ってくるけど、結局犯罪者は悪で、バットマンはヒーローな構図で終わっちゃったのはちょっと残念だった。
その後のバットマンが戦いではなく、光を灯す事でヒーローになる流れはとてもカッコ良いんだけど、境界線を曖昧にするなら、それを貫いてほしい気持ちもあった。
今回のバットマンをノワールと言うなら、尚更ね。
3時間はちょっと長かった。
結構ワンパターンな演出も多いし。
後ろから襲いかかるリドラーとか、キャットウーマンと思わず抱き合っちゃうとか。
でも面白かった。
マット・リーヴスの猿の惑星も好きだし、続編も期待。
むしろ続編重ねる程面白くなりそう。
