セサミオイル

THE BATMAN-ザ・バットマンーのセサミオイルのレビュー・感想・評価

3.3
バットマンのタイトルが画面いっぱいに出た時に掴まれる。
混乱だけが伝わる謎めいた語り口、選曲満点超え、生々しさに届く臨場感あるサントラも余裕で満点超え。この辺りは最新のテクノロジーでサウンドデザインが行われたのだろうと想像する。音の解像度の高さが新しかった。

雰囲気も満点。僕が思う映画の醍醐味である影の濃さがバッチリだった。常に土砂降りというのも◎。
そしてサスペンスにしてシリアス。アルフレッドのジョークも控えめになるほどにシリアスでここもすごい好き。
富豪の華やかさもない。それもまたよき。
カメラもすごく良くて、わざとピントを合わせない写し方や、アングル、構図など最高。時折歌舞伎の見栄みたいなカットもありこれも最高!
ブルースのルックスも過去イチ好きかも!
キャットウーマンの身の軽さも過去イチでアクションが楽しい!
そんな雰囲気でクレイジーでリアリティーのある物語が進む。
ま、まぁこれだったら500億点くらいが妥当かな?と思ってたら短めの銃撃戦があり、この銃撃戦がめちゃくちゃ臨場感があってものすごく良くて点数は5千億点に一気に跳ね上がり、バットマンカーが出てきて1兆点でカンストしました。
この映画が何故話題にならなかったのかが最大の謎だな!と思って見てたんですが、しかししかし、そこからトーンダウン。急にクレイジーが抜けて普通の映画っぽくなった。
なんでこんなに落差があるんだ。
これがこの映画の最も謎な部分だった。
普通の映画になっちゃうとバットマンがいるというとんでも設定が邪魔になってきてこれなら最初から普通の映画の方が良かったと思えてきた。

そこから所々「おっー!?」と思う事もあったかな?でも前半のテンションには戻れずエンドロールへ。

次回作に期待!