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THE BATMAN-ザ・バットマンーのkazataのレビュー・感想・評価

4.0
ずっと観たかったけど3時間尺と知って「全世界で大ヒット&評判も上々だからGWぐらいまでやってんでしょ…」なんて思いつつ映画館に行くのを躊躇っていたら「いつの間にかIMAXまでコナンに占拠されてるやん!」となってしまい……公開終了間際に久々の丸ピカで駆け込みウォッチ!

個人的にはバットマンに対する思い入れも皆無だし、マット・リーヴス監督に対する思い入れも無かったけども、そこは今や演技派俳優となったロバート・パティンソンの久々の“ザ・主人公”映画だし、キャストでポール・ダノとバリー・コーガンという最高で最狂な推し俳優がクレジットされてるわけだから「見ない訳にはいかないっしょ!」なテンションで鑑賞したら、、、ダークじゃなくてひたすら暗い!陰鬱、憂鬱、鬱屈で鬱陶しくなるほどに素晴らしい鬱映画でした!
(『ジョーカー』とはまた別の意味での鬱っぷり…)
(ポール・ダノとバリー・コーガンの共演…と果たして言っていいのか!?なシーンだけでも、もう一度見たい!!笑)

でも、不思議とイヤじゃない!
いや、むしろ終始ウジウジと苦悩し続ける不人気ヒーローのバットマンのことを初めて好きになれた(=共感できた)かも。
(こんなこと言ったらファンから怒られちゃうかもしれないけど…最高のバットマン映画は『レゴバットマン ザ・ムービー』だと思ってる自分なんで……本作のやたらと奥手で童貞臭漂うバットマン大好き)

冒頭の導入部のスマートな現実社会風刺もナイス!
ジョーカー(=悪)に染まりかけの黒人青年のいる一団がアジアンをターゲットにする件は、まさに「ブラック・ライヴズ・マターで差別と戦ってきたはずの黒人がコロナ禍でアジアンを差別する構図」なんかを連想できるから秀逸だったんじゃないかな。
(『クローバーフィールド/HAKAISHA』がイマイチだったせいでマット・リーヴス監督に期待を持てなかったけど、『モールス』や『猿の惑星:新世紀(ライジング)』等リメイクor続編の手腕が高く評価されてる監督だったわけでね、本作の監督抜擢も大納得よね)
(アンディー・サーキスがちゃんと人間として演技しているのも感慨深い!笑)

そして、鬱展開の中での一服の清涼剤的なキャットウーマンに癒されました!
(ゾーイ・クラヴィッツが『X -MEN:ファースト・ジェネレーション』に出ていたことを全く覚えておらず…)
(イチャつきバイク並走シーンは微笑ましかったです…)

まあね、クライムサスペンス展開というか事件捜査がメインな物語で、カーチェイスシーン&クライマックス然りのアクションシーンのショボさが気になったりもするけれど……キャットウーマンとの"もどかしロマンス"展開と、バットマンのトラウマ克服(=過去の自分を救う)展開ではちゃんと感動できたんで、次回作以降も見たくなりました!

あとは、全く余談だけども……
大好きドラマ『ティーン・ウルフ』の双子のカーヴァー兄弟が揃って出演(クラブの用心棒役)してるのが胸アツでした!笑
(『ティーン・ウルフ』の映画版が製作決定らしいけど……スタイルズ役のディラン・オブライエンが出ない時点で駄作or珍作決定だと思うから悲しい)
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