たわける

THE BATMAN-ザ・バットマンーのたわけるのレビュー・感想・評価

5.0
ダークナイトシリーズでも
要素の一つとして登場していたもの、
我々がのんきに”闇”だなどとのたまうものが、
「そうやって目を背けて、見捨ててきたよな?
スカした嘘つきどもが」
と言わんばかりにフォーカスされていた。

時に過分に示唆に塗れ
それゆえに法外に便利な言葉としても使われる
”闇”
なるものが一体何なのか、
と言うか何だと思ってんだ?と
向こうから嫌でも直視させに来る

その暗さ、昏さもですが
長さ、
一体どこまで続くのかという
闇を見つめる時の不快さや不安にも重なり、
得も言われぬ孤高の良さ放っててめちゃ良かったです。


監督も違いますし別に関係ないっちゃ関係ないですが、
『ダークナイトライジング』は
我々観客の持つ核への恐怖を担保に混乱を描いたくせに
なんか平気でした〜とお花畑に終わらせて
ハハッ観客もキャラもバカにしてると思いましたが
この作品では改めてダークナイト、になるかもしれない存在を
作品ごと徹底的に描いてくれていて、
やっとどうでもよくなりました。
本当にありがとうございました!

今後の展開もあるなら楽しみですが、
この作品だけでも十分ッス!


ちなみに今作とはまた全っっっ然違うキャラだけど
『バットマン・フォーエバー』で
ジム・キャリーが演じるリドラーも
華麗なステッキ捌きなどの
おそらくコメディアンとして培った見事なスキル含めた所作、声色などの演技、衣装、演出カメラワークすべてが
素晴らしく突き抜けてめっちゃエンタメしてて最高なので、
いつか新・文芸坐さんで二本立てで観たい。
たわける

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