ーcoyolyー

汚れたミルク/あるセールスマンの告発のーcoyolyーのレビュー・感想・評価

3.6
この世の中で生きるためには程度の差はあれ汚れることを強制されて、でも実はそれができない人が一定数いて、それができないために社会から弾き飛ばされ、弾き飛ばされてしまうと存在も声も社会的にはないものとされる、ということを私はここ数年で身をもって知ってしまった。それができない自分を知っていて、何とか馴染もうと率先して汚れ仕事を請け負ったりしていたけれどそれは下戸が酒を飲めるようにする努力と同じ性質のもので、体質的にどうやったって受け付けないので心身を壊してしまったのですよね。

汚れることができない人の存在はこの社会の統治者にとって都合が悪いからいないことにされてしまっているけど、実はそうやって汚れることができずとも何とか生きていけるということは大きい声で言うと目をつけられて存在しないことにされるからそっと囁くようにここに置いておきます。
ーcoyolyー

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