消々

山<モンテ>の消々のレビュー・感想・評価

山<モンテ>(2016年製作の映画)
2.0
あまりに観念的すぎやしませんか……。人間のちっぽけさ、愚かさを描いているのだろうとは思うけれど。
屹立した岩山の麓に暮らす家族。痩せた土地で作物は育たず、近くの街の住人たちからはさげずまれ、満足に食料さえ得られない。しかし家族は土地を離れそうとせず、むしろ山に立ち向かう。槌を手に。
物理的に山を崩そうと試みるのか。無駄だと思っても、諸悪の根源、これさえ無ければと思わずにはいられない山を、槌で打って打って打ちまくる。意味あるの?とか考えるだけ無駄で、もう彼らにはそれしか選択肢がない。土地を離れようとか、作物を改良しようとかではなく、全ての元凶の山を、打ち砕く。その一択なのだ。まさに狂気。
一つだけ救いがあるとしたら、画がとても美しい。
消々

消々