実話に基づく(複数のアスリートから情報を取った模様)女性ボクサーのスポ根物語。
ロッキーが典型だが、やはりボクシングは気持ちが熱くなるし、この映画もインド人の愛国心に響くところが多いにあるのだろう。
ただ、インド万歳映画では決してなく、監督は女性だが、スポーツ界に実際に蔓延るセクハラ問題、低カーストにおける女性蔑視もテーマにしており、インド社会の暗部に批判的な視点での描きもある。
ストーリーは(自分にとってマイナス面という意味で)分かり易く、日本の70年代テレビ青春ドラマ的なチープさを若干感じてしまった。
ただ、それを超えるだけの素晴らしい演技があり、特に女性ボクサーを演じたRitika Singhは、この作品がデビュー作だが、ボクシング経験もあったようで、真に迫る、素晴らしい演技だった。
この作品は、興行的にも成功し、インドの各映画賞受賞しており、評価は高い。