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ゴッドスピードのXXXXXのレビュー・感想・評価

ゴッドスピード(2016年製作の映画)
4.0
Mr.BOO!ことマイケル・ホイ主演最新作!
今作はブラックな笑いに包まれた、クライムコメディです。逃げ道のないヤクザとタクシーの運転手とのロードムービー!

北野武の映画を思わせる作品でした。
もちろん、マイケル・ホイの普段の映画とは全く違い、今作は彼が演出にタッチしてないせいか、かなりの異色作になっています。おそらく彼がメインの作品は、2006年に製作された、ジャッキー・チェンとの共演作品である、『プロジェクトBB』以来の久しぶりの映画出演!
香港製作ではない、純粋な台湾映画であり、いつもの爆笑コメディとはかなり毛色が違います。

そもそも、Mr.BOO!シリーズは広東語映画の走りと言われていて、広東語映画の産みの親とも言える、マイケル・ホイがずっとマンダリンを喋っているので、それだけでも新しい!ブルース・リーの作品ですら、普通話だった時代だったので、広東語の作品は当時としては、本当に画期的でした。
とは言え、マイケルが独り言で広東語を話す場面もあり、そこはホッとした気持ちになります。

台湾の荒廃した街並みが、なんとも言えぬ味わいを醸し出していて、なかなか面白い作品でした。ハッテ○サウナのシーンは、思わず声を出して笑った!オフビートな笑いに包まれた作品!
マイケル・ホイの役名が、許英傑というものに設定されていて、弟のリッキーやサミュエルの、ホイ3兄弟の中国語名の頭文字になっていて、これだけでも笑いが起きると思います。結構血生臭いシーンも多く、バイオレンス炸裂な作品ですが、谷村新司の昴が効果的に使われていて、これだけでも爆笑!台湾名物小籠包が、重要な小道具になります。

ちなみに、マイケル・ホイはまもなく80歳ですが、まだまだ元気で、最近作られた香港映画のコロナチャリティー作品でも、ジャッキー・チェンと共にチラッとゲスト出演してるそうです。
マイケル・ホイと言えば、故広川太一郎さんのトンデモ吹き替えでしたが、もう二度と見られないのが残念。

若い方には、何のことやらってマイケル・ホイかもしれませんが、最近作られ始めた、台湾ノワールの味わいもあり、かなり見応えある作品でした。てっきり、日本ではオクラになったかと思いきや、ここにきてJAIHOにて配信!本当に嬉しい!
ちなみに、原題の『一路順風』とは、旅に出る際などに「お達者で」という意味だそうです。
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