LEO

ザ・マジックアワーのLEOのレビュー・感想・評価

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)
3.7
裏社会のボスの愛人に手を出したクラブの支配人“備後”が、ボスから提案された助かるための唯一の方法は、5日以内に伝説の殺し屋である「デラ富樫」を探し出し連れて来ること。
そこで無名の役者である村田を殺し屋に仕立て上げ、映画を撮影するという口実で連れて来る。
一度はボスにバレて殺されそうになる備後達であったが、村田の仲間の映画人達の力を借りて最後は本物のデラ富樫さえも撃退するという話。

久々だけど、綾瀬はるか繋がりで鑑賞。

この映画を観ると三谷さんの劇団「東京サンシャインボーイズ」を一番最初に鑑賞した時の事を思い出す。

『ブロードウェイの生活』

客入れの時は真っ黒い大きなBOXが斜めに置かれただけの舞台が、音楽がスタートしたと同時にBOXの中から役者陣が登場し、BOXをパタパタと開いていくと見る見るうちにブロードウェイ商店街という街になっていく。
その街や住人のの雰囲気が、本作の守加護に似ているのだ。

やっぱり三谷幸喜は舞台の人なんだろう。
テレビや映画とジャンルをいろいろ広げても、やっぱりアイデアのベースは舞台なんだなと。
だからこれを「演技が大味だ」とか「設定に無理ありすぎ」とか「ありえない展開」とか「茶番が過ぎる」とかなんてヤボなことを言ってはいけない。
全部それを狙ってやってるんだから。
勘違いが勘違いを呼び、最後はなぜか丸く収まっていく。
これが三谷ワールドなんだから。

しかしこれも20年近く前の作品ですか。
みんな若い。
三谷さんの要求に、今でも第一線で活躍する豪華俳優陣が応える贅沢で面白き作品です。
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