McGuffinマクガフィン

愚か者の船のMcGuffinマクガフィンのレビュー・感想・評価

愚か者の船(1965年製作の映画)
3.7
次々に増えていく出演者の顔が段々と船の形になり実写に切り替わる。
洒落たOP。

26日間の船旅で様々な人間模様が描かれる。

リー・マーヴィンとヴィヴィアン・リー。
2人のリーのやり取り。

『反ユダヤか?アメリカには(ユダヤ人差別は)ない。15歳までユダヤ人も知らなかった。』
『黒人をいじめるのに忙しかったんでしょ?』

ぎゃー!この台詞すごい!
ゾワーっときた。

お気楽ユダヤ人の台詞。

『ドイツのユダヤ人は100万人。少しの忍耐と努力でうまくやっていける。皆殺しにされるとでも?』

うわー。

ケツ顎の船長の部屋に聖徳太子の壁掛けない?

リー・マーヴィンはお笑い担当。
ベビーパウダーばぶばふつけ過ぎだし、鼻の下伸ばしたゴリラみたいにダンス。
最後は傷だらけ。

シモーヌ・シニョレが船医にチャタレイ夫人の読み聞かせ🤣

ヴィヴィアン・リーの迫真迫った1人演技も凄かった。これが遺作なんだな。

甲板に鮨詰めにされた人々や、悪意のない子供たちが犯した罪を敢えてサラッと流している。愚か者たちにとってはそんなことどうでもいいのね。

OPとラストに観客に語りかけてくる。
無関係といいうのは逆の意味。
まさか日本には差別なんてないと思ってないよね?とも言い換えれる。