このレビューはネタバレを含みます
邦題「姉と過ごした最後の夏」
実在する尊厳死の施設や利用者を取材したのかなと思える程、患者の声はリアルだった。
主人公の手術跡から、治療のかいなく、乳がんが全身転移してかなり進行しまったのだろうと…。
そこから、感情移入しながら観た。
車椅子の人をみてスイスの尊厳死の施設の小説を読んだ事がある。
それを思い出した。
国境を越えたというがどこからどこへ?
最後に車椅子の人は思い直して生きようとしたのだろう。彼女のおかげかな…。確かに他は健康なのだから…。
主人公は生きたくても生きられない…。
エンドロールで流れた
デヴィッド・ボウイの
「Rock 'N' Roll Suicide」
やっぱり自殺にあたるのか…そうだよね…と思った。
抗がん剤の止め時とか、悩むし、「もう手だてがないですよ。好きなものを食べて好きなことをさせてあげてください」という時には本人もこちらも体力とかが残ってないのよね…。そういった意味では主人公の妹が寝耳に水だが、体力気力共にあって良かった。あとわだかまりが解けて…。
この映画を観てお金を残しておかなくては…と思ったり…。
でも、お金持ちがパーッと使おうとしても、何をやってももう無駄だ、変わらない…みたいにパーティーをお開きにしたり…というのもリアルだった。
最後の方、泣きそうになった。
父親は最後まで登場せず。
ゲスだな。
🕯️2022年2月20日記載🕯️
文藝春秋2022年12月号の宮下洋一氏の記事を読み
ジャン=リュック・ゴダール監督の安楽死の記事でスイス最大の自殺幇助団体「エグジット」を知った
この映画を思い出したのでメモとして追記