爆裂BOX

クリムゾンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

クリムゾン(2015年製作の映画)
3.3
ある年のハロウィン、サラ、マーリー、エマの三姉妹は、悪夢にうなされるエマの治療の為、叔母の住む孤島を訪れる。しかし、島には住民の姿が見当たらず…というストーリー。
孤島を舞台にモンスターが暴れるモンスターホラーです。監督は「烏」や「スノウマゲドン」のシェルドン・ウィルソン。
家庭の事情で三姉妹が移り住むことになった島には、かつて魔女狩りで火刑に処された6人の少女の呪いで生まれた魔物が100年ごとにハロウィンの日に現れ島にいる者を皆殺しにするという伝説があり、訪れた日が100年目のハロウィンだった為に襲われることになります。
登場するクリーチャーは木の枝やツタが集まって人型をとったような見た目で、目や口から爛爛と炎を燃え盛らせています。CGですが、TV映画ながらよくできていると思います。銃で撃たれたらひるみはするけど絶対倒せず逃げ回るしかないという結構絶望的な展開。鋭い腕で刺したりはするけど特に凝った殺し方をするわけではないですね。主人公達が島に来た時点で島の大半の人間は殺されてるようだけど、その直接的なシーンはなく、死体が転がってるだけですね。直接的なグロ描写は無いけど死体はちょっとグロいかな。
主人公姉妹が結構仲悪くて喧嘩ばっかしてギスギスしてるので結構イラつきます。長女は自分の間違い認めず、色々行動するけどよく考えたら最後の自己犠牲以外役に立つ行動してないし、次女は結構頑張ってるんですが、姉への態度悪すぎて共感し辛い。三女は予知夢を見ますが、これが物語的に活かされてるかというとそんな事もなく。しかも自分と一緒に居たら死んじゃうからと勝手に一人で動き回って姉二人が探して余計危険な目にあいますし、長女が自己犠牲で怪物閉じ込めた部屋の鉄扉助ける為とはいえ開けて怪物開放しちゃいますし。何にもない道で転んで足首負傷する軟弱ぶり。後、三人ともうるさすぎです。「怪物は音に敏感だから静かに」と言われても騒いで妹呼んで、他の人が怪物に襲われますし。ダイナーで他の生存者にうるさすぎて長女が縛り上げられて猿轡かまされてるのは笑っちゃいました。
生き残ってた住民達も、ロクにキャラ立つ前に主人公とちょっと絡んですぐ殺されるのは扱いぞんざいすぎる気も。ドラマ「ハンドレット」のマーフィー役等演じてるリチャード・ハーモンが伝説調べに来たオカルトマニアの青年演じてますが、最初意味深に登場した割に記録残す為と怪物に襲われてる犠牲者スマホで撮ろうとして落として音立てるポカやらかしたりして特に活躍する事無くアッサリ退場します。
怪物が生かしたまま攫った被害者を一か所に集めてる設定も特に深い意味はなさそうだったな。
怪物がほぼ無敵なので終盤までひたすら逃げ回るだけなので、テンポは良いけど単調に感じられる所はあるかな。最後の倒し方もアッサリ目でしたな。まあ、主人公達が自力で倒したという訳じゃないけど。
テンポは悪くないし映像も綺麗目なので、及第点はあるモンスター映画だと個人的には思います。