ゆずきよ

ゲット・アウトのゆずきよのレビュー・感想・評価

ゲット・アウト(2017年製作の映画)
3.9
NOPEを観た際にレビューで「ゲット・アウトほどでは無かった」「ゲット・アウトの方が好き」というコメントを見かけて気になってしまいました。
そこまで言うなら観たくなっちゃうじゃないかと鑑賞です。

物語は、黒人の写真家であるダニエル・カルーヤが白人の彼女アリソン・ウィリアムズの実家へ遊びに行くという話。
今作においてのレビューでは物語の特性上あえて黒人白人と書かせて頂きます。
ダニエル・カルーヤは牧場主の前に写真家だったんだね。
人種による差別を気にするダニエル・カルーヤ。
ただ何も無い森に入るだけで不安な気持ちにさせる演出に否が応でも期待値が高まります。
舞台となるアリソン・ウィリアムズの実家へ到着後も奇妙な居心地の悪さがずっと付き纏う。
実家には黒人が2人働いていて何故か違和感を覚えます。
家族も変わった人が多く嫌な雰囲気を感じました。
これはもしかすると主人公が疑心暗鬼になり過ぎて騒動を引き起こす系なのか?実際は良い人達なのに人種という概念に引っ張られて自らが黒人という引け目から抜け出せないのでは?という的外れも良い所な考えを巡らせて観続けます。
コーヒーカップクルクル怖いよ。
翌日にはパーティが開催され様々な人が招待されていました。その中でもやはり居心地が悪いダニエル・カルーヤ。
そして私の素っ頓狂な読みは大外れで後半は怒涛の展開でした。
ここから先の展開はネタバレ無しでは言えないので言いたい気持ちを抑えつつレビューは控えます。
伏線も良く思い返せばちりばめられていて完全にモブだと思っていたキャラクターも大活躍。
予想だにしないとまでは言えないにしても驚きというより衝撃的な展開でした。
あの考え方を今まで全くした事がないと言えば嘘になりますが現実に可能なのかな?
だとしたらめちゃくちゃ恐ろしい。

ネタバレを含む感想を一つだけ。

ラストに関してはダニエル・カルーヤの行動原理がちょっとわからないんですよね。
怒りなのか正義感なのか。
私だったら一先ずこの場から逃げたいが勝つかな。
結果的には良かったのかも知れないけれど一歩間違えたら普通に捕まりますからね。
何にせよ面白い映画観たなという感じです。
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