ポテトヘッド

ムーランのポテトヘッドのレビュー・感想・評価

ムーラン(2020年製作の映画)
3.7
あまり評価は高くないようで。
幾度と観たアニメの実写化ともなると、物語は忠実に、そしてさらに上を行く何かが欲しい、ということだろうか。

孝(ファ)家には戦争で足を悪くした父親とその妻、そして年頃の娘が二人。
おしとやかで控えめ、そんな女性として嫁ぐのが至上と教えられてきた天真爛漫なムーラン。
父の顔を立てようと努力するも、簡単には行かず失敗してしまう。
そんな折に、国を脅かす賊に立ち向かうため、一家に一人男子を戦争へと出すようお達しが。
足の悪い父を送り出してしまえば二度と戻ることは叶わない…。
ムーランは意を決する。

世間とは裏腹に、僕は良かったと思えてしまう。
あまり子供の頃にアニメーション版と触れ合わなかったからだろうか。
ディズニーの描き方の上手さに終始舌を巻いていた。

『忠・勇・真』
その言葉を道筋に、物語は進む。
今のこの時代にムーランが選ばれるのは、必然であろう。
ダイバーシティと家族と愛と。
世界の個々の幸せを、僕らへ向けて、或いは天に向かって祈り声を上げるその姿には、感動だけでなく、内から力がこみ上げる。
僕らもそこへ向かわないと、足を踏み出さないと。