菩薩

ジャッキーと女たちの王国の菩薩のレビュー・感想・評価

ジャッキーと女たちの王国(2014年製作の映画)
3.5
確かにいかにも元シャルリー・エブドのバンド・デシネ作家らしい作風としか言いようが無いのだが、男女の権力が完全に逆転し馬を聖なる存在として崇める独裁国家が舞台のブラックコメディ。国家は「将軍」と呼ばれる女性統治者によって代々支配されているらしく、男はヒジャブの様な物を被り教育も剥奪され、ある物を再精製した「お粥」と呼ばれる食料が蛇口から各家庭に配給される代わりに一切の植物の生育は禁止、男子は軍高官の女性にタマキンを差し出す「デカタマ」に選出されることのみが栄誉とされる謎の世界観。男女逆転物の究極を家畜人ヤプーだと思い込んでいる私からすると結構手緩い感じもするが、かつてはポル・ポトやらの独裁者や現在で言えばタリバンが築き上げている権力体制を全く反転させたらこんな感じになると言うところだろうか。流石にネタとは言えホモフォビックの出方が色濃過ぎる様な気もしたがまさかのオチにしてやられた。男女逆転シンデレラストーリー。
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