八丁堀の秀

女の中にいる他人の八丁堀の秀のレビュー・感想・評価

女の中にいる他人(1966年製作の映画)
3.7
成瀬作品の中では異色の題材だが面白かった。小林桂樹が新珠三千代に浮気を告白する停電のシークエンス、殺人を告白するトンネルのシークエンスが特に良かった。ラストの海辺の場面、苦さと怖さがじわりと浮かび上がる。新珠三千代、素晴らしい。
会社の金を横領し失踪する、主人公の同僚の奥さんに中北千枝子。こちらも良い。ノワールな作品だが、成瀬巳喜男の違う側面が観られて満足。