デニロ

女の中にいる他人のデニロのレビュー・感想・評価

女の中にいる他人(1966年製作の映画)
3.5
題名と内容がいま一つ合致しないような気もするけれど。

怪獣映画で観ていた若林映子は顔のつくりも大きくてバタ臭い顔で、子どものわたしは星由里子の可憐な姿の方に気が行ってしまう。が、もはや幾多の困難を乗り越えたろう今日のわたしは若林映子の魅力も存分にわかるというものだ。苦虫を噛み潰したような小林桂樹が執心するのも無理はない、と思わないものでもない。例えそれが友人の妻であるとしても、男の子は男の子同士相手がどんな気持ちになるかわかるものだとはいいながら、頭はいけないことだと分かってはいても、こころがいうことを聞いてはくれない。

そんな物語。

小林桂樹の奥さん役に新珠三千代、若林映子の旦那に三橋達也。三橋達也の男っぷりはさることながら細やかな演技者ぶりをあらためて認識した一篇。

1966年製作公開。原作エドワード・アタイヤ 。脚色井手俊郎。監督成瀬巳喜男 。
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