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女の中にいる他人のpapandaのレビュー・感想・評価

女の中にいる他人(1966年製作の映画)
3.8
開幕最初の、大通りを歩く男の足取りのどこか不安定さ、どこか虚ろな表情。その後その男の知人の妻の殺人事件が分かるのだが、この時点で犯人の予想は付く。この後捜査はどう進むか、関係者はどう動くのか、人の心はどう揺らぐのか、そっちに興味が行く。絵に描いたようなホームドラマのお父さん的犯人の告白は罪の意識からか、ただ単に他人に聞いてもらって楽になりたいからなのか、どっちにしてもかなり身勝手。そして子供や家庭を守るためにその妻が取る行動は、これを母性と言っていいのか分からないけど、これも身勝手。人は自分とその周囲の幸福と安寧だけを願うものなのか。それにしても警察の捜査の杜撰なこと。あんなのグラスの指紋と関係者への聞き込みや尋問から簡単に割り出せるのではないか?
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