Jimmy

透光の樹のJimmyのレビュー・感想・評価

透光の樹(2004年製作の映画)
5.0
前回(2006年2月)から久しぶり(14年ぶり)に観たが、「秋吉久美子が素晴らしい!」のは二度目でも同じ。
「私を買ってください、一気に来た春は大人を狂わせる」…というキャッチコピーの通り、40代の男女の恋愛ドラマは見事な展開。

あるテレビ番組制作会社の社長=郷(永島敏行)が出張で金沢に行った。高校時代の思い出の大樹を探すためにタクシーに乗っていたところ、当時ほのかな想いを寄せていた女性=千桐(秋吉久美子)と25年ぶりに再会する。そして二人で、その大樹を訪れる。お互いの胸でくすぶっていた恋心が甦ってくる。
しかし、千桐は夫と離婚して娘と二人住まい、父親はボケてしまって介護中。郷も家族が東京にいる。千桐は生活が苦しく借金だらけ。ある時、郷に「私を買って下さい。生活が…」と言って、郷は大金を渡して、二人は結ばれる。それをきっかけに何度も逢瀬を重ねるうちに二人は「もう離れられない…」という想いを互いに抱くようになる。
そんな時、郷に悪性の癌が見つかり、残された時間が……といった物語。

二人のセックスシーンが何度も出て来て、なかなか濃厚だが、なぜか純愛っぽい雰囲気漂う。秋吉久美子は、本作でも惜しげない脱ぎっぷりで、ヘアヌードもあり。

観終わると、透き通るような美しさを湛えた作品であり、タイトルがピッタリはまっている。

根岸吉太郎監督の傑作!
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