皮膚と臓器、男性と女性、生と死、動物と人間、機械と生物みたいに、あらゆる定められた境界がなくなった世界におけるお伽話って感じの映画で、見るのに非常に体力を消耗する
boro the boxの時点で動物と人間の境目がない世界を撮ってる感じがあったけど、今回はそれがあらゆる境目に適用された感じ サルトルの嘔吐で書かれてたあの認識が崩れ落ちた後のあのグロさってこういうことだったんだろうか的なことを考えながら見た
ノンバイナリー的な価値観が根底にあるというか、既存の認知の枠組みを否定した上で、その世界をある種魅力的、官能的に撮るっていうことをしている作品のように思ったし、露悪的とかふざけてるってよりはかなり根源的な表現の欲求があるように思った