すとんこ

LIVE FOR TODAY 天龍源一郎のすとんこのレビュー・感想・評価

LIVE FOR TODAY 天龍源一郎(2016年製作の映画)
4.5
革命終焉、プロレスラー・天龍源一郎の引退宣言から引退試合までを追ったドキュメンタリーって話☆

「プロレスは伝承文化」
53年の格闘人生に終止符を打つ決断をした天龍。

様々な先人達や後輩達の技を受け止め、ボロボロの体になってもリングに立ち続けた彼が、引退を決意した理由は、散々迷惑をかけてきた家族に恩返しをするため。

そんな彼が現役最後の介錯人として指名したのは、現プロレス界の頂点に立つ男・オカダ・カズチカ!

引退試合という晴れの舞台にもかかわらず、容赦の無い攻めで応えるオカダに対し、逃げることなく真っ向からその技全てを受け止める天龍。
ショットガン式のドロップキックの応酬に血ヘドを吐く天龍も、現役最後の力を振り絞り、逆水平チョップ、グーパンチ、延髄斬り、DDT、パワーボムと得意技を惜しみ無く披露。

最後の試合に望む前、奥さんに
「後悔の無いように」と言われたことに対して天龍は、
「あれもやりたいこれもやりたいと思いながら辞めるわけだから、後悔ないように試合を終えることは難しい」と語った。
病に倒れた奥さまのため、そして激戦によって傷つき限界を迎えた身体ために下した決断とは言え、ファンには辛く重い言葉である。

「負けたーっ!!」
オカダによるファイナルムーブ、″レインメーカー″が炸裂したとき、天龍現役の幕が下りました。
最後まで″勝負″にこだわる姿は、涙無しには観ることは出来ません。ありがとう天龍!

あれだけ本編中で、
「プロレスは楽しい」と嬉々として語っていた天龍、引退してから
「プロレス好きですか?」の問いに対して、
「・・・今はあんまり好きじゃない。天龍源一郎がいないプロレス界は面白くないよ」
これが本音なんですね♪

子供の頃からプロレスが好きだった。
でも、ずっとプロレス・ファンであった訳ではなかった。
気持ちが離れ、格闘技に浮気していたこともあった。
でも、帰巣本能のように再びプロレスに帰ってくる人も多い。
わたくしもその一人である。
そして、今、現在進行形でプロレス・ファンである自分に誇りを持てる、そんな一本(* ̄ー ̄)☆
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