MoscatoBianco

娘よのMoscatoBiancoのレビュー・感想・評価

娘よ(2014年製作の映画)
2.5
厳しい状況から始まって、ありきたりの甘っちょろい話に変わっていきます。切迫感がありません。がっかりしました。

・色鮮やかな目立つ服装のまま逃走しない
・外便所が使用中なら裏に回って空くのを待つ
・逃走初日くらいは徹夜してでも距離を稼ぐ
・夜の荒野の真ん中で焚き火はしない
・母に会わなければならない理由は無い
・母に見張りが付いてることは容易に想像できる
・・・

命がけで逃げてるはずなのに、やはりお約束のロマンスがあります。お相手はムジャヒディンの元戦士。ど派手なトラックの運転手です。取ってつけた感があり白けます。

終盤では皆んなでキャーキャー言いながらゴールガッパー(※)を食べる場面もあったりします。

※ゴールガッパー
小麦粉や豆粉でできた中が空洞のピンポン球サイズのプーリー(揚げスナック)に指で穴を開け、茹でたジャガイモなどの細かく切った具材を入れ、コリアンダーやミントなどと一緒にタマリンド(マメ科の植物で甘酸っぱい)が効いた酸味のある緑色の冷たいチャトニー(スープ)を流し込んで、最後に上から甘酸っぱいシロップ(香辛料や塩、砂糖などで味付けされたもの)をかけたスナック。


パキスタンでは、この映画の内容くらいならお花畑レベルと思われるほど壮絶な話がいくらでもあります。そういう話はあまりにもドン引き過ぎて?/身の危険があるから? 映画化できないのでしょうか。
・・・ 確かに映画化されても正視できないかもしれません。
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