実話に基づいた、フランスのコメディドラマ。
時は1975年。ザイール(現在のコンゴ)出身の医師 セヨロはフランスの田舎町で病院を開業するが、町の住人はセヨロとその家族に対し冷たく接する。家族は差別や偏見を乗り越えようと奮闘する。
かなり明るくコメディタッチに描いていますが、これが実話をもとにした作品だということで、実際はもっと辛く苦しいこともあったのかな〜と思いましたし、社会派にしようと思えばいくらでもできたと思います。でも、これだけ明るく描いたおかげでとても観やすい仕上がりになっていました。序盤は町の住人の態度はかなり悪く、辛い展開が続きますが、それでも頑張るセヨロの努力には感銘を受けました。奥さんもけっこうズバズバ言うけど、それがおもしろいところでもある。子供たちも可愛らしくて、この家族がとても愛おしい！町に親戚一同がやってきたりして白人の世界だけでなく、黒人たちのルーツの部分にも触れていて、それに挟まれる大変さも伝わってきましたし、それを認め合う多様性の大切さも感じました。全体的に軽いノリの作風ですが、それでも最後はホロりときちゃいます。時間も短めでサクッと観るのにうってつけの作品でした。
