シネマスナイパーF

亜人のシネマスナイパーFのレビュー・感想・評価

亜人(2017年製作の映画)
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見せ場全振りは素晴らしい
ただ、亜人側の行う作戦に前振りがないので、なんの問題もなくゲートを通れちゃったり、ましてやアルカイダみたいなことを急にやられても、こっちはビックリするだけや
見せ場のための前振りも必要だと思う


綾野剛オンステージで、キャラクター造形からアクションまで、彼のための映画だと思えるほどの存在感
公衆の面前に出て亜人ドットコムとかいう恥ずかしいサイト名を堂々と言ってしまうところや、大事なところにチャリンコで出向くなど、いちいち行動がツボ
それでいて、この映画の一番のウリと言っていいガンアクションの一番の体現者として大活躍
綾野剛による佐藤を楽しむための映画かもしれない

一方佐藤健は永井を名乗る!よくわからん!
彼も、何もわからない状況で何となく佐藤を撃ち、いやでも亜人だから大丈夫でしょ?と、ある意味佐藤以上のサイコ野郎っぷりを見せる
そのサイコ野郎を匿う婆ちゃんも、演技テンションの所為で、これまたサイコに見える
キャラクターの一貫性が弱いので、どうしても佐藤に食われてしまってる感は強い

てか、佐藤の野望は確かにヤバイけど、そっち側への救済措置は如何に!みたいなテーマが膨らんでいれば、割と凄い作品になってたと思う
永井がスタンド的なヤツと修行をする場面とか結構好きですよ後々効いてくるし


ニュース映像やユーチューバーの映像でマジョリティ視線を手際よく見せていて効率が良いし、とりあえずアクション映画としての完成度を底上げすることに徹している、素晴らしい!
かなり良い線いってると思うので、もうちょっと話の出来が良かったらな、と無い物ねだりまでしてしまいました