不在

スウェーディッシュ・ラブ・ストーリー/純愛日記の不在のレビュー・感想・評価

4.4
今では固定カメラを用いた絵画のようなショットで有名なロイ・アンダーソンだが、長編デビューにあたる今作は、所謂普通の映画作法に則って撮られている。
しかし演出はやはり非凡で、若き男女の瑞々しい恋愛のみならず、それを取り巻く大人達の閉塞感を見事に対比させており、いわゆる"普通"の恋愛映画の枠には収まっていない。
ロイ・アンダーソン的文脈で語れば、そんな大人達こそが主役なのだろう。
人物達のはっきりとした結末は描かれず、その先に待つ人生を思わせるラスト。
夜の森にも日はまた昇る。
不在

不在