もう夏

gifted/ギフテッドのもう夏のレビュー・感想・評価

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)
2.3
ふつーに良かった。
水曜日の夜中、木曜日の明け方。ベッドに寝転んで鑑賞。
今日は最後の順位発表式、生放送を寮の友達と一緒に見た。友達が見ている間にマスカットを出してくれた。貰い物らしい。粒が大きくて美味しかった。
1pickは落ちてしまった。
何はともあれ、これで日プは終わった。これからは少し趣味から離れてやるべきことをやろうと思う。……映画を見てから。
生放送を見終わったあと、帰りがけに友達から“Gifted” “リメンバー・ミー”“インターステラー”の3つのDVDを貸してもらった。
自分の部屋に帰ってきてそのうちのGiftedを再生。途中で中華三昧の醤油ラーメンを食べた。

ストーリーに大きな起伏は無いが、素朴な優しさが心温まる話だった。
フロリダの温かな雰囲気も音楽も心地良く、幸せについて考える、というこの映画のテーマが滲み出ている。
病院のシーンが印象的。
安易な慰めではなく、あそこを選ぶところ。
私は父親に会わせるのかと思ったのだが、そうはしないフランクの子育てのセンスが素敵だと思った。
マッケンナ・グレイス演じるメアリーがキュートでスマートでチャーミング。
メアリーの賢さは勉強が出来ることに限らず、精神的な面にも現れている。
子供の頃、「〜菌」だなんだと言うのが流行った。当時はそれが人を傷つけているなんてことを思いすらしなかった。私は言っていたよ。言っていたんだよな……。
「友達を作って欲しい」
「バカな友達?」
「思いやりも持つべきだ」
「もし嫌われたら?」
「バカはほっとけ」
この言葉を、そのまま受け取れるメアリーの賢さ。

この映画には明確な敵はいても、徹底的な「悪いやつ」は居なかった。
私の母親も学問教育においてイブリン的な要素があるのだが、イブリンも彼女なりに娘を愛していたのだろうことが分かった。それは確かにエゴの塊でしかなく、結果的にダイアンの人生を壊し、自殺を招き、そして死ぬ間際まで彼女に憎まれた。
しかしイブリンの尽力のおかげでダイアンが数学の喜びに浸れたのも確かだった。紙に書かれた“YES!” ダイアンは証明を完了した時、確かに喜びを感じていた。
一方でフランクの育て方も全てが正しい訳ではなかった。普通の幸せを送ることは、所謂「普通」の生活に当て嵌める事じゃない。
「我々は思ってないことを言うものだ」
この言葉を理解するのも難しいと思う。頭では分かっていても、私は未だに傷付くし中々立ち直れない。フランクが、彼女がこれを「理解出来る」と思うほどメアリーの賢さを信頼しているなら、尚更あの小学校だけに固執するのはおかしかったんだと思う。
イブリンの育て方も、フランクの育て方も足りない部分があった。それを解消し、最後メアリーにとっての最善を尽くせたのが良かったと思う。

最後に、根っこが邪悪な人なんている訳が無い。それだけ否定したかった。

「神様はいる?」
「分からない」
「教えてよ」
「知ってたらね。でも知らない。誰もね」
「ロバータも?」
「知らない。彼女は信仰心を持ってるが信じることと知ることは違う」
「キリストは?」
「いいやつだと思う」
「彼は神様なの?」
「知らない。考えはあるが俺の考えだ。お前に押し付けたくない。 自分で考えろ。でも信じることも恐れるな」
もう夏

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