よしまる

劇場版 ウルトラマンオーブ 絆の力、おかりします!のよしまるのレビュー・感想・評価

3.9
 昭和の渡り鳥シリーズなどをモチーフとした孤高のヒーロー、ウルトラマンオーブ。久々の単独シリーズということもあってテレビは欠かさず観ていたけれど、ウルトラシリーズの劇場版はゼロ以降さすがに映画館にまでは行かなくなってしまったのでいつも配信待ち。
 ところが配信で観ても何となくフィルマに書きそびれるんだなこれが。

 てことでまあ「シン」公開のタイミングでの自分の備忘録です。

 風来坊の主人公に、昭和ウルトラの中でも屈指の風来坊モロボシダンをくっつけてくるセンスがまず素晴らしい。
 セブン変身時にオープニングに合わせてウルトラマンたちが歌うのは爆笑、しかし戦闘シーンであのメロディが流れると無条件降伏!
 オーブが単独だっただけに直近のX(中の人も)、ビクトリー、ギンガとの共闘は劇場版ならではのお祭り感があり、ジャグラーのキャラクターもいい外し具合。

 劇場版だからといって小難しい世界観を取り込んでみたり、主役そっちのけでゲストに焦点当てすぎたりというケースも特撮アルアルだけれど、これほどに真正面からアクション中心の娯楽作に集中して作られているのは逆に珍しく、そのぶん清々しいくらいに観ていて気持ち良い。

 レギュラーの柳沢慎吾の決め台詞をここまで引っ張ったか笑。そしてウルトラのテレビシリーズ初の水木一郎はやっぱり燃焼具合が半端なかった!退屈しがちなエンドロールで、TV全話振り返りなんてサービスが過ぎる。嬉。

 フュージョンアップからのさらなるモードでウルトラマンの変身も完全に高インフレ時代に突入していくけれど、そもそも2段変身やマルチフォーム、過去シリーズの姿との融合など現在仮面ライダーや戦隊シリーズが行なっているアイデアはすべてウルトラマンが先行してきたもので、それだけにウルトラへの注目度は今後もすたれることはない。

 またいつかクレナイガイに逢えると信じて…と思っていたら、ほんとに逢えたよ!
 続く。