イチロヲ

蘭の肉体のイチロヲのレビュー・感想・評価

蘭の肉体(1984年製作の映画)
3.0
サラ金の取り立て業務に従事している女性(小田かおる)が、高額取り立ての失敗を契機にして、四面楚歌の状態に陥ってしまう。男を利用しながら世渡りする、女の生き様を追っている、日活ロマンポルノ。

少女役を演じていた小田かおるが、成熟したヒロイン像に転身。取り立て屋のボス(中田譲治)や警備員の青年(酒井昭)など、都合の良い男を乗り換えながら、したたかに世渡りしていく。

男性視点では、警備員の青年がフィーチャーされており、主人公の刹那的な生き方に翻弄される様子が描かれる。女に利用されていることに義憤を募らせるのだが、ふと見せる「女神の顔」に絆されてしまう。諸兄の共感性が呼び起こされること請け合い。

余談だが、ロマンポルノのディスコの場面で頻繁に使用されている、ノンクレジットの挿入曲は、"Quango & Sparky"の「Do The Boogaloo」(1978年度)という楽曲。ブーガル!ブーガル!というやつ。
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