喜連川風連

新仁義なき戦い 組長の首の喜連川風連のレビュー・感想・評価

新仁義なき戦い 組長の首(1975年製作の映画)
4.0
「ヤクザは大将にならにゃ、クソのカスぞ!」

実車を用いたど迫力のカーアクションが最大の見せ場。

車をぶつけ合い、西部警察ばりに車が空中を飛び交う!

実録ではないため、作劇はエンタメ寄り。

深作欣二は五部作以降の仁義なきシリーズについて
「ヤクザ映画というよりも番外編アクションドラマとして作った」
と語っている。

脚本に全く無駄がなく、組の中での立ち場や対立をワンシーンだけでガッと表現してしまうのだから、さすが深作欣二である。

それを固める、役者陣の顔芸。
目の動き、眉の動き、顔色、ありとあらゆる情報が眼球に飛び込み、脳内を駆け巡り、病みつきになる。

ウルトラシリーズのアンヌ隊員が、妖艶な女性を熱演。
結婚した男が皆、死んできたという設定もいい。

食うか食われるかのヤクザ社会にあって、女優の花が咲き、カーアクションの花火が飛ぶ。
これまた名作。
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