「ヤクザは大将にならにゃ、クソのカスぞ!」
実車を用いたど迫力のカーアクションが最大の見せ場。
車をぶつけ合い、西部警察ばりに車が空中を飛び交う!
実録ではないため、作劇はエンタメ寄り。
深作欣二は五部作以降の仁義なきシリーズについて
「ヤクザ映画というよりも番外編アクションドラマとして作った」
と語っている。
脚本に全く無駄がなく、組の中での立ち場や対立をワンシーンだけでガッと表現してしまうのだから、さすが深作欣二である。
それを固める、役者陣の顔芸。
目の動き、眉の動き、顔色、ありとあらゆる情報が眼球に飛び込み、脳内を駆け巡り、病みつきになる。
ウルトラシリーズのアンヌ隊員が、妖艶な女性を熱演。
結婚した男が皆、死んできたという設定もいい。
食うか食われるかのヤクザ社会にあって、女優の花が咲き、カーアクションの花火が飛ぶ。
これまた名作。