北野作品の最高作『ソナチネ』にある今日の成熟度からすると熟れきれてないカメラワークやシナリオが織りなす独特の間合いやリズム感が逆にオリジナリティ溢れる北野作品として成立させてたというか、あまりにも「映画」に成っていた。「あんまり死ぬの怖がるとさ、死にたくなっちゃうんだよな」の台詞を筆頭に全編を横溢する死への憧憬は娯楽作と言うよりはカルトな私小説と言っていいほど独自性が強く、そんな世界観が堪らなく好きだったんで今作のようなソツのない安定した娯楽作に仕上がってるのが逆に寂しかったりするものの、、、やっぱり凄く良かったんだけれども。結局北野作品は素晴らしいってことでいいや。あはは。