こつぶライダー

クローバーフィールド・パラドックスのこつぶライダーのレビュー・感想・評価

3.0
胸高まる宇宙の神秘!
まさに、パラドッーーークス!!!

まるでラノベを映画化したような作品。なんとなく『オール・ユー・ニード・イズ・キル』的な感じ?
(わかる人いるかなー?伝われ!)

その名を見て『クローバーフィールド/HAKAISHA』との繋がりがあるんだろうなーくらいの想いを持って鑑賞。
結果的には、前日譚として描かれた作品だったと理解はしましたが、内容はというと、、、はい、理解が追いついていません。

プロデューサーにJ・J・エイブラムスを迎えて製作されていると聞いてなるほどと。
というのも、宇宙表現やキャストの面々を見ても、かなりの気合い(お金)の入りようが感じられました。
結局、資金を掛けすぎたため劇場公開されずにNetflix配信に回ったんだとか。
※Wikipedia参考

良かったのはそれくらいだったな。



地球の資源が枯渇して戦争が起きそうなくらいバチバチな国際関係になっていて、エネルギー問題を解決するために宇宙で実験してる宇宙船が舞台。
そこで不可思議な事が起きてく…
という、まあアリがちなストーリー。

はじめは不穏な雰囲気が出ていて、次は何が起こるんだろう?とゾクゾクして良い感じでした。
『ライフ』とか『エイリアン』とか、それに近いかな。つまり、ホラーよ。

で、どうやら異常現象の原因はパラドックスによるものだとわかってからは、元の世界に戻るために四苦八苦するパニックものかと思いきや、結局は人間同士が争っちゃうドッロドロなサスペンス展開に。

はー、、、
それはもう何回も観てきたって!

途中のパラドックスの説明も不十分だし、なんでチャン・ツィイーが英語喋らず中国語なんだしとか、ツッコミどころ挙げたらキリがないくらいにあった。

地球での旦那?元旦那?が保護した少女とか意味深な描き方して中途半端に終わるし。

ラストに、異なる世界の自分へメッセージを送る主人公の姿は、確かに涙を誘った。けれど、それを無にするオチには笑ってしまった。

ガッツリSFを描き切れず、かつ人間ドラマも平坦なものになってしまった。

しかし、これまでであれば年に1本あるかどうかくらいのレベルの映像すら、Netflix配信の作品になるって、凄い時代ですね。

この手の作品で毎回思うのは、仲違いし過ぎじゃない?
2年近い期間、あの空間で他人と生活を共にしていけば、そりゃあチームとはいえイライラもしてくるんだろうけどさ。

ちょっと設定から説得力無視の作品としては、もっと突き抜けた展開があっても面白かったかなと。
例えば、地球に戻って違う世界の自分と対面して、パラドックスの崩壊が起きたりとか?
地球と宇宙とでの対比は良かったと思います
。が、全編他作品のすり替えでしかないから、ジャンル的にやってはいけないアイデア不足感強めで消化不良。
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