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月夜の願い/新難兄難弟のXXXXXのレビュー・感想・評価

月夜の願い/新難兄難弟(1993年製作の映画)
4.6
香港版『BTTF』があった!!
トニー・レオン、レオン・カーフェイ主演のヒューマンコメディの良作。監督は『ラブソング』『捜査官X』のピーター・チャン、『不夜城』のリー・チーガイの共同監督。

家のことは蔑ろにして、人助けが大好きな父親(カーファイ)、母(カリーナ・ラウ)と息子(トニー・レオン)は父親を軽蔑していた。ひょんなことから、息子は1960年代にタイムスリップしてしまう。そこでは、若き日の両親の姿があり、誰もが忘れていた人情溢れる春風街があった。

デロリアンは出てこないけど、本家本元が楽しさいっぱいのエンタメ大作に対して、今作は心に沁みる、父と息子の絆を描いた物語になっています。

香港映画らしく、トンデモバカコメディ!トニーがプレイボーイで、目から光線飛ばすと女の子は必ず落ちたり、父と息子でインド人に変装したりとキワキワ。

でも中盤からは結構ジーンと来ます。90年代大人気だった、アニタ・ユンやカリーナ・ラウも出演!ちなみにカリーナ・ラウは、その後トニーと結婚しました!

貧しいながらと春風街と言う長屋で住む人たち。貧しいかもしれないけど、皆誰よりも優しかった...。クライマックスはガチ泣きしてしまいました。
香港では1993年のクリスマスに公開され、比較的地味な作品ながらも、ヒットを飛ばしました。

トニー・レオンの歌唱シーンまであり、トニーファンにはたまらない作品。
かつて、香港版A24と言った、UFOという映画会社があり、『君さえいれば』など、都会派コメディから、ヒューマニズム溢れる作品など気骨あふれる映画会社で、作られた作品です。

ミスターブーこと、マイケル・ホイが末期癌になる『いつも心のなかに』など、結構チャレンジフルな映画会社でした。90年代は香港映画本当に守備範囲広かったんです。

香港映画は実は人情コメディが十八番で、かなりの製作本数ありますが、現代人が忘れてしまった家族愛やヒューマニズムを、笑いたっぷりに描いた秀作でした。
さて、まもなく香港映画見ようね会開幕ですぞ!!
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