ユンファ

シューテム・アップのユンファのレビュー・感想・評価

シューテム・アップ(2007年製作の映画)
3.7
カルト的な人気を博す、クライヴ・オーウェン主演のドンパチ映画。
ニンジンにかぶりつきながら景気良く銃をぶっ放しまくる様は爽快で、ストーリーはテキトーどころか存在すらしない。
バカみたいなキャラを成立させてしまうクライヴ・オーウェンはもちろんだが、母乳要因がモニカ・ベルッチで、ラスボスがポール・ジアマッティという謎のキャスティングもいい。

特に素晴らしいのはオープニング。ベンチに座ってニンジンを食らう主人公の前を息も絶え絶えの妊婦が走り過ぎ、そこへイカつい男の運転する車が突っ込んでくる。銃を片手に妊婦を追いつめる男。主人公は咄嗟に妊婦を助けるが、男の仲間に囲まれてしまう。ところが主人公は何故か超強かった!悪者たちを一人また一人とぶち殺す主人公。そして唐突に生まれる赤子。戦闘は激化し、大銃撃戦に発展していく。
このオープニングが80年代のジャンプばりに意味不明かつハイテンションで、最高に楽しい。一切の状況説明を省いた潔さにも好感が持てる。

こういう、作り手の好きな瞬間だけを凝縮したような作品の存在は貴重。
更にあと10年くらい経ったら伝説の映画になっている気さえする。
ユンファ

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