このレビューはネタバレを含みます
愛が人類を救う映画。
宇宙人が地球を侵略しますよって話。
この映画の肝は、宇宙人が精神体で人の身体を借りるのと、侵略する惑星の事を知るために人間から概念を奪う事。
気になるワードがあるとそのワードの概念を会話しながら奪うみたいな感じが、CUREで会話しながら暗示にかけて相手を殺人者にする間宮と似てる？って思いました。
松田龍平、長谷川博己も良いけど長澤まさみがヤバい。
宇宙人化した松田龍平の奥さん役、映画序盤、夫に対して冷めた妻、中盤は宇宙人化して別人のようになった夫に振り回される妻、特に最終盤の愛が溢れる演技は何度も繰り返して観ちゃいました。
最後の侵略が始まる直前に長澤まさみ演じる鳴海は夫の真治に愛の概念を渡します。鳴海が捧げる愛は男女の、そして家族の、更に子供に対する母親の愛まで感じる。
鳴海から愛の概念を受け取った真治はよろけて倒れてしまうが、愛の概念を捧げた鳴海は大して変わらないと言うけど、そこも面白い。
宇宙人たちは、鳴海の愛の概念を知ることで攻撃を中断する、長澤まさみの愛が地球を救う訳です。
黒沢清の作品のとしては非常に明快で観やすいと思います。
