ねこ無双

本がつなげる恋物語のねこ無双のレビュー・感想・評価

本がつなげる恋物語(2016年製作の映画)
3.8
『ラスト・コーション』のタン・ウェイ出演。(左側の女優さんです)
有名な小説「チャーリングクロス街84番地」(映画化もされてます)に捧げられてます。

マカオでカジノディーラーをしている女。
中国から渡米後、定住し不動産仲介業をしている男。
どちらも接点はなかったが、それぞれ悪戯心で出したチャーリングクロス街84番地への手紙が、なぜかお互いのもとに届き、文通をする事に。
言葉遊びから始まった戯れの手紙が、徐々に真摯なものへと変わっていく。
なぜこんな不思議な事が起きたのか、それは終盤にわかります。

前半はつまらないけど、終盤面白くなるって幾つかのレビューを目にして、それを信じて耐えました…
耐えるってほど酷い訳ではないか、それに大事な経過でもあるから…でも、もうちょっとどうにか…。
でも、ほんとにラスト30分で良作になった魔法のような映画。
二人がロンドンへ渡ってからの展開に感涙、爆涙です。
このSNS全盛の時代に、会った事も無い人と文通で恋に落ちるって現実で起こりうることなのか?
いや、あってほしい!

この話は『めぐり逢いの予感』という映画の続編にあたります。
前作がヒットしたので、前半はタン・ウェイの見せ場を作りたかったのかもしれない…。本編に関係ないバイクアクションとかあったので…。

男は不動産仲介の仕事をしているのですが、その顧客の老夫婦(アメリカに移住した中国人夫婦)がとてもステキで、特に夫人の言葉は静かで重みがあって、この人の登場シーンも胸に沁みます。故郷について考えさせられる話でもありました。