Jun

エンド・オブ・ステイツのJunのレビュー・感想・評価

エンド・オブ・ステイツ(2019年製作の映画)
3.3
ダイハードな主人公が活躍する部類としては、手堅い演出と迫力のあるアクションが楽しめる好シリーズ。と思っていたのだが、3作目にして失速した感が否めない。主人公が犯人とされる定番パターンはいいにしても、嵌め方が雑だしそれを追うFBIがあまりに無能すぎる。不毛な追跡劇はダラダラと緊張感に欠け、トレーラーを使った大掛かりなカーチェイスも今一つ盛り上がらない。前2作は陥落したホワイトハウス内、ロンドンからの脱出といったテロリストが襲撃してからの息もつかせぬ展開が魅力的であり、物語の粗も言う程気にならなかった。だが今作は策謀を絡め、都度話を落ち着かせてしまう為、どうしても脚本の拙さに目が行ってしまう。モーガン・フリーマン演じる大統領(出世したなぁ)のたった一声で主人公が立場を取り返すのも大甘で白ける。それでも終盤は幾分調子を取り戻し、病院建物内の空間を広く捉えた銃撃戦は見応えがあった。
主人公の父親を登場させるのは悪くないアイデアだが、リアリティも吹き飛ばす山の中の爆破祭りには笑う。目指すはマイケル・ベイか。
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