このレビューはネタバレを含みます
まずは広瀬すずちゃんの『瑠璃色の地球』とてもいい。
ゲスト声優が棒読みという批判があるが、むしろ「他の声優たちが上手すぎ」というほうが気になった。
あの年齢設定の感じなら、あのくらい腑の抜けた(？)演技の方が、個人的にしっくり来た。
多くの人が言う「幼稚で共感できない」「主人公にイライラする」というのもわかる。
おそらく、設定よりも大人びてみえるキャラデザになっているかもしれない。(1周目は違和感が確かにあった)
その点は原作ドラマのほうがしっくり来るかも。
ラストシーンの「if の玉(？)」が壊されてしまうシーンが美しい。
酒に酔った花火師の男が玉を打ち上げてしまい、弾けた玉から大量の「if」が零れ、降り注ぐシーンがとても良かった。
大人が子どもたちに「現実を見ろ」と、しかも酒に酔っているような状況でうっかり言ってしまうような、そういうある種の残酷さというかが最後のシーンで現れているのかなと、なんとなく解釈している。
たくさんの幼い「if」を心に抱えたまま大人になってしまった哀れなオタクには刺さってくれると思う。青春感傷マゾにオススメ。
(同時期にやっていた『君の名は』に乗っかった売り込み方をして、元気な青春をすごした層にアプローチしたせいで売れなかったんじゃないか？と個人的には思う……)
