ロクシ

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?のロクシのレビュー・感想・評価

3.8
色んなレビューサイトで酷評されてたのと、物語シリーズの西尾維新の感性が嫌いなので、ずっと見ないでおいた。
けど、なんとなくアマプラで再生ボタンを押してしまった。

結果、おもしろかった。
原作ファンから見ると酷評みたいだけど、読んだことないので好き。

●良かったところ
・ゆうすけがなづなが好きなくせに、現実世界で典道に気を遣って身を引いてしまい、なづなの約束をすっぽかすところ。
男子中学生らしい感じがする。
憧れの女子よりも男友達を大事にしてそうなところ、恥ずかしくて好きな女子から逃げてしまったというのが、男子中学生らしくてかわいい。
・絵がきれい
・劇伴が美しい
・やり直す度にだんだん世界が歪んでいくところ。
ループものって、ループしたら一応ちゃんと現実世界で時間が巻き戻ってるというのが多い。
これは典道の作った虚構の世界。しかも何度もやり直すうちにどんどん歪んでいく。
クリストファー・ノーランのインセプションっぽいなと思った。
虚構世界でもいいから一緒にいられるならそれでいい。って。
最後、もしも玉が壊れてしまって、破片に色んなifの世界が映るのが切ない。実はこんなにもパラレルワールドがあったのね。
なづなとゆうすけがデートしてる世界もあったのか。これはゆうすけが願えばこうなるの?
最後の解釈は、典道は虚構世界に行ってしまったんじゃないかなー。
でも夏祭りの日に失踪したなら親が騒いで事件になっててもおかしくないのでよくわからない。その日に無断欠席したってことだし、なづなに会いに行ったとか?

※追記
色んな考察を読みました。
虚構の世界を繰り返すことで、典道はなずなが好きな自分を見つめて思いを伝える。虚構世界でもいいから「ずっと一緒にいたい」と。
なずなは最後に典道と過ごせた夢の夜に満足し、現実に戻る決意をする。
「次はいつ会えるかな」
電車からなずなを本気で探す母を見て「お母さん…」と言っていることからも、なずなは、母親を捨てきれないと思います。
始業式に典道がいなかったのは、傷心からサボったか追いかけたんだろうな。
虚構世界を選んだ、の方がおもしろいですけどね。

●悪かったところ
女の子の描かれ方が性的で気持ち悪い。
制服のニーハイソックス、ミニスカートのローアングル、男子の前でスクール水着でプールサイドに寝そべる(こんな女子いないよー!)、勝った男子を駆け落ちに誘う。浴衣から見える生足、看板一枚隔てた生着替え、電車の中でのラッキースケベ、小悪魔的な笑みのアップ
男に都合のいい萌えキャラすぎて、無理でした。
物語シリーズにいそう。
萌えアニメならいいんだけどねー。
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