ゴン吉

博奕打ち外伝のゴン吉のレビュー・感想・評価

博奕打ち外伝(1972年製作の映画)
4.0
任侠を描いた「博奕打ちシリーズ」の第10弾。 
鶴田浩二が主演、若山富三郎、高倉健、菅原文太、伊吹吾郎、松方弘樹、辰巳柳太郎らが共演、浜木綿子がヒロインを演じる。 

明治後期の北九州若松が舞台。九州北部を取り仕切る大親分の睦会宗家の浦田組組長・浦田常五郎(辰巳柳太郎)が還暦を迎え、二代目として大室組組長(若山富三郎)に跡目を継がせる。大室組組長とライバルだった睦会代貸の花井栄次(高倉健)は、大室組と対立している兄弟分の江川組組長・江川周吉(鶴田浩二)に大室組と喧嘩を起こさぬよう告げて神尾鉱山に去っていく。大室組の代貸(松方弘樹)は江川組に嫌がらせをして喧嘩を挑発するが…  

鶴田浩二と高倉健が共演した最後の映画作品。
男たちそれぞれの義理人情と思惑が交差する。
兄弟分や親子分の絆が熱く、それ故に沢山の男たちが命を落とし、歯がゆくイライラさせられる。
任侠の世界ならではの切なくも辛い。
高倉健演じる花井栄次のけじめの取り方には驚かされる。
一方、耐えに耐えた鶴田浩二が演じる江川周吉も最後は堪忍袋の緒が切れて、渡世の筋目にけじめをつけるために漢を魅せてくれる。
「今度ばっかりは きっちり片を付けなしょうがないな」 

2024.2 BS12で鑑賞
ゴン吉

ゴン吉