佐藤克巳

真白き富士の嶺の佐藤克巳のレビュー・感想・評価

真白き富士の嶺(1963年製作の映画)
3.5
逗子開成中学ボート遭難事件を描いた大映作品のリメイクかと思ったのだが、森永健次郎監督が、吉永小百合主演で太宰治原作の白血病で逗子闘病生活を強いられ短い生涯を終えた悲劇のヒロインを描いた佳作。姉に芦川いづみ、その恋人小高雄二、父宮口精二、お手伝い岡村文子、後追い自殺した青年浜田光夫等も好演。本作が「愛と死を見つめて」の序章となった吉永にとって記念すべき作品なのだが、実質は芦川いづみ主演に近い内容であったのを、もっとより徹底して居ればと惜しまれる。
佐藤克巳

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