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オチョ・アペリードス・カタラネスのakrutmのレビュー・感想・評価

4.3
今話題の『翔んで埼玉』のように、スペインの各地域ネタが満載のコメディ映画。一度別れたアンダルシア人の男性ラファとバスク人の女性アマイアの恋の行方を中心に、彼女の父親や彼女の婚約者のカタルーニャ人パウたちが繰り広げる騒動をユーモラスに描いている。本作は、同監督の『オチョ・アペリードス・バスコス』の後日譚という位置づけになっている。(残念ながら、『オチョ・アペリードス・バスコス』はまだ見れていないけれど。)

個人的にはスペインの事情には詳しくないが、最近カタルーニャの独立が話題になったように、カタルーニャ州やバスク州は独立運動が盛んで、自分たちのアイデンティティを非常に大切にしている。一方で、アンダルシアは私たちが思うスペインのイメージ(闘牛、フラメンコ、陽気で情熱的だけどちょっと怠け者の人々)に最も合致する地方。ちょっとマイナーだけど、たこ料理が有名なガリシアも出てくる。これらの地域の人たちがそれぞれ他の地域の人々をどのように見ているのかが良くわかるので、見ていて楽しいです。もちろんそういうことに興味がなくても、恋愛コメディ映画として十分に楽しめます。
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