来夢

ぼくの名前はズッキーニの来夢のレビュー・感想・評価

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)
4.3
『ぼくの名前はズッキーニ』
ストップモーションアニメ(コマ撮り)。
開始3分で俺の好きな匂いがプンプン。つまり、暗い、重い。そんで切なくて泣ける。親を過って殺してしまった男の子が孤児院に入れられて、その中で色々な境遇の子供たちと交流を持って行く。つい先日大いに泣かせていただいた日本のアニメ「さよならの朝に~」とメッセージ的には近しい。全然作風は違うけどね。子にとっての親とか、子供が観ている大人の世界とか、子供同士の社会とかって、境遇とか幸せの度合いとかは人それぞれだけれど、皆が持っていたもので、誰しもが大人になって忘れていく。それって寂しいなって思うし、あの頃の感情を取り戻したいと思うこともあるけれど、それは失ったのではなく、大人になったから別のものを得られたのだって認識して、子供たちの世界を大人だからこその責任で見ていかなきゃいかんよね。とか真面目なことを言ってみましたが、そんな説教臭い映画では全然なく、暗いのに、なにか前を向いた力強い映画でした。つまり最高でした。最近ピングーがCGになっていることにショックを覚えたので、ストップモーションをちゃんとやってくれる(粘土じゃないけれど)のもうれしいね。
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