生真面目な教師の半生を描いたロマンス作品。
ピーター・オトゥールが主演、ペトゥラ・クラークがヒロインを演じる。
監督はハーバート・ロスで、原作はジェームズ・ヒルトンの小説「グッドバイ・ミスター・チップス」。　　

1942年イギリスの名門校ブルックフィールド校に融通の利かない堅物の古典教師チッピング（ピーター・オトゥール）が教鞭をとっていた。
ある時、チッピングは友人に誘われて観劇に行き、音楽劇の女優（ペトゥラ・クラーク）と知りあう。
休暇で訪れたポンペイで偶然再会した二人は恋に落ちるが.…　　

ミュージカル風のベタなロマンス作品。
生徒からは”ボケナス”と揶揄される堅物の古典教師チッピングと社交的で美人の元女優の奥さんのカップルが素敵です。
音楽劇の女優を演じたペトゥラ・クラークの素晴らしい歌声やポンペイの円形劇場なのエピソードなど見どころいっぱいです。
沢山の珠玉のセリフと挿入歌がストーリーを盛り上げます。
四季折々の色鮮やかな花々とマッチングカラーのドレスも素敵です。
そんな幸せいっぱいの夫婦生活の終わりが突然訪れる。
「ただ１つだけ有益な指導だったのは　礼儀正しい振る舞いだ　それは　たたき込んだ　それ以上に　大切な教えはないから」
エンディング曲が心に染みます。
「人生の日暮れ時には　夕焼けを眺めよう　旅の終わりが近づく時に　あなただけに答えられる質問をしましょう　”私は勇敢で　”強く　誠実でしたか”と　あなたのように♪」　　

2023.1　NHK BSP で鑑賞（字幕：仙野陽子）　　
第27回 ゴールデングローブ賞で最優秀主演男優賞を受賞（1970年）

• #ブルックフィールド校
• #通称"ボケナス”
• #テニスの決勝戦
• #舞台「フラムのフロシー」
• #ポンペイの円形劇場
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• #第二次世界大戦
• #プレゼントのアポロの像
• #空軍基地の慰問
• #生徒たちからの白紙の手紙
• #校長
• #終戦

とても素敵なお話だった。古き良きパブリックスクールがまるでホグワーツのよう。
実直なチップス先生と社交に長けた元女優の奥様、心根が穏やかで正義感とユーモアがあって素敵な大人だった。こういう大人であれたら、こんな環境で学んで育つことが出来たらと、切に思う。
だから先生と奥様のさよならは本当に悲しい気持ちで、、先生にもらい泣き。

主演のピーター・オトゥールさんは地味ながらも味がある良い俳優さんでした。
ジャンルはミュージカルになってるけど、歌は然程効いておらず基本ヒューマンドラマなので苦手な方にもお勧めです。

NHK-BSPプレミアムシネマ録画鑑賞

”くだらん！　何が「適性度」だ！
　私は屈しない！　
　　アポロが決めたことだ‼️“
〜アーサー・チッピング

有名なタイトルながら、多分初見｡
ピーター・オトゥールの高貴で礼儀正しい英国紳士の見本の様な役柄と演技に惚れ惚れ‼️

名優ピーター・オトゥールが生真面目な教師を演じる名作ミュージカル。
ジェームズ・ヒルトンの小説をもとに、女優との恋と結婚、生徒たちとの交流を温かく描く名作ミュージカル｡

第27回ゴールデングローブ賞
主演男優賞受賞
1969年度ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞 男優賞受賞

原題　『Goodbye, Mr. Chips』

1969年米作品
監督　ハーバート・ロス
原作　ジェームズ・ヒルトン
脚本　テレンス・ラティガン
音楽　ジョン・ウィリアムズ（曲）
レスリー・ブリッカス（歌）
撮影　オズワルド・モリス
出演　ピーター・オトゥール　ペトゥラ・クラーク　マイケル・レッドグレーブ　

日本語字幕　仙野陽子

（NHK番組内容より）
イギリスの寄宿学校の教師チップス（オトゥール）は生真面目で教育熱心だが、生徒たちは、どこか堅苦しいと感じていた。そんなチップスが突然、舞台女優のキャサリン（クラーク）と恋に落ち、結婚することに。校長をはじめ学校中が驚くが、キャサリンはたちまち生徒たちの人気者になってしまう…。
ジェームズ・ヒルトンの小説をもとに演出を手がけたのは「フットルース」などのハーバート・ロス。

ジェームズ・ヒルトンの同名小説の、1939年の同名映画に次いで2度目の映画化。ハーバート・ロスの監督デビュー作。

音楽は「おしゃれ泥棒」のジョン・ウィリアムス、作詞作曲は「ドリトル先生不思議な旅」でアカデミー主題歌賞を受けたレスリー・ブリッカス｡

ペトゥラ・クラークがチップスに惹かれ愛するキャサリン役を魅力的に演じた｡
英国では有名なポピュラー・シンガーだそう‼️

ミュージカル作品だが、歌うシーンは自分の心情を歌うところや、チップスとキャサリンが歩く場面のバックに歌が流れたりと意外と少なく歌って踊るシーンはほぼないので、少し雰囲気の違うミュージカルだった｡

主人公チップス先生と舞台女優のキャサリンが恋に落ちるシーンは丹念に描かれて結婚してからは、キャサリンの明るい性格は生徒たちの人気となり、チップスも妻の影響で生徒たちとの接し方も変わって、より人間的魅力が増してくる描写がイイ！



【印象のシーン】ネタバレあり
イイ場面が多すぎる‼️

・ポンペイ旅行でチップスとキャサリンが運命の出会い｡遺跡の劇場は観光気分に浸れる｡アポロが繋げた2人｡
そして後々、アポロは頻繁に登場し、2人の結びつきを再確認する｡

・富豪サタウィック卿（ジョージ・ベイカー）がキャサリンをディスる陰口を聞いて走り去ってしまった彼女を走って追いかけバスに飛び乗る｡
冒頭のセリフ

・チップスとキャサリンが結婚してから2人の周りに花が多く出て、色々な花とキャサリンの衣装がリンクして、チップスたち2人の幸せを花で表しているよう！

・チップスの独身時代1924年のブルックフィールド校から物語は始まる｡

結婚してから、場面が変わるたびに時代が進み2人も段々と老けメイクになっていくがキャサリンの美しさは衰えないことに、チップスが嫉妬するところは可笑しくも可愛らしいチップスの人間的な魅力が増してくる｡

・第二次世界大戦中にドイツ空軍のロンドン空襲などのエピソードも挟まれ、卒業生が操縦する英国空軍戦闘機スピット・ファイアが旋回するシーンが美しい｡
空襲警報の中、上空の爆弾の音が止まり滑空する音は、当時ロンドンを数多く襲った、ナチスの無人飛行爆弾“V1”｡そしてこれが……

・授業中にチップスに伝えられるニュース、知らない生徒たちがイタズラを
仕掛けるところ｡戻ってきたチップスの表情の変化に生徒たちが気づくところ｡

・戦争終結後、学校を辞めるスピーチとその後、生徒たちに揉みくちゃにされながら別れを惜しまれるシーンは涙腺が緩むミュージカルの名作です‼️



【忘備録】
（使用楽曲）
レスリー・ブリッカス(作詞・作曲)
ジョン・ウィリアムズ(スコア、指揮)

・序曲 (オーケストラ演奏、ジョン・ウィリアムズ指揮)

・テーマ曲：世界を愛で (少年合唱、オーケストラ演奏)

・私の幼年時代はどこへ (ピーター・オトゥール)

・ロンドンはロンドン (ペトゥラ・クラーク)

・空もほほえむ (ペトゥラ・クラーク)

・アポロ (ペトゥラ・クラーク)

・大人になれば (少年合唱)

・二人で歩むこの世界 (ペトゥラ・クラーク)

・世界を愛で (ペトゥラ・クラーク、少年合唱)

・”Entr'Acte/What Shall I Do With Today?" (ペトゥラ・クラーク、オーケストラ演奏)

・”What a Lot of Flowers" (ピーター・オトゥール)

・”What a Lot of Flowers (反復)" (ピーター・オトゥール)

・空もほほえむ (反復) (ペトゥラ・クラーク)

・学校時代 (ペトゥラ・クラーク、少年合唱)

・あなたと私 (ペトゥラ・クラーク)

・”Fill the World With Love (Reprise)" (ピーター・オトゥール、少年合唱)

・エンディング：あなたと私 (オーケストラ演奏)

・なつかしき青春 (ピーター・オトゥール) (サウンドトラックにのみ収録)


（キャスト）
・チップス先生　Arthur_Chipping
- ピーター・オトゥール

・キャサリン　Katherine
- ペトゥラ・クラーク

・校長　The_Headmaster
- マイケル・レッドグレイヴ

・アーシュラ　Ursula_Mossbank
- シアン・フィリップス

・Lord_Sutterwick
- ジョージ・ベイカー

・Max_Staefel
- マイケル・ブライアント

・William_Baxter
- ジャック・ヘドレー

・Headmaster's_Wife
- アリスン・レゲット

・Bill_Calbury
- クリントン・グレーン

・Johnny_Longbridge
- マイケル・カルバー

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