パッと見、ジブリ映画の様でいて中身は全く違ったものだった。
はちゃめちゃに退屈な映画だった。
メアリが退屈な日常を過ごしているからと言って、映画までつまらなくする必要は無いと思う。
とにかくテンポが悪いので、タイトルが出てから5分で飽きる。
起こっていることに大した意味が無いので、画面の中では確かに何かが起きているが、物語上は何も起きてないに等しいのだ。
残念なことに映画全体が、その繰り返しだった。
いらないキャラも多すぎた。
家政婦、庭師は存在意義がない。
ネコは一匹で良い。
校長と博士は同一人物でいい気がする。
ピーターは魔法大学の生徒にして、最初はメアリと戦わせれば良かった。
ジブリだったら絶対にやらないだろうと言うことの1つに、下手くそすぎる魔法大学の説明シーンがある。
見ていて恥ずかしくなるほど、説明の為だけにある説明シーンなのに、問題はそのあと学校は全く関係無くなるのだ。
あまりにも無意味に時間を使いすぎる。
その上、全く面白くない。
大学の説明の中で、人型の豚に豚の丸焼きをさせたり、人型の牛にドネルケバブをさせたりするカットがあったが、あれは一体どういうつもりのか?
よく我々が町で見かける飲食店の看板(豚のコックが焼肉を焼いたりしているやつ)への皮肉なんだろうか?監督流のブラックジョークなのか?
だとしたら、何だというのか?
その後の展開で、大学の研究室から大量のいろんな動物たちが逃げ出す中に、あの豚のコックや牛のコックがいたら、少しは面白かったかも知れないが…。
それから一体、何度ホウキごと墜落して「イタタ…」的なシーンがあっただろうか?
2回目からは省略して、ケガが増えてたり服が破けてたりするカットを入れれば良いだけだ。
しかし、実際にはフィジカルバケモンのメアリは、「いたた…」とか言ってた腰も数瞬で完治している。
ヒーリングファクター的な能力を有しているのかも知れないが……。
クライマックスのバトルも一体なんなのかと思う。
というか、どんな展開だったのか忘れた。
劇場を出てすぐ忘れた。
もちろん良いところもあった。
アリエッティやマーニーには無かったサービス精神。
アリエッティが針の剣を手に入れた時、床下のネズミ軍団と一大バトルシーンがあるのでは無いかと期待した。
が、何にも無かった。
そこは今回の魔法大学と同じで存在として無意味なのだが、少なくともバトルシーンはあった。
…気がする。
宮崎駿が「俺は見ない」と言ったそうだが、本当に絶対見せなくていい。
仮にもジブリで2作品を監督した弟子の最新作がコレではショック死しかねない。
と、これだけ文句を言いつつも、別に怒っている訳ではない。
言うは易し、行うは何とかだ。
今、スタジオポノックは時を刻み始めたばかり。
まさに午前0時の状態、1日が始まったばかり。
スタジオポノックの本当の戦いはこれからだ‼︎
お わ り