なっすん

劇場版ポケットモンスター キミにきめた!のなっすんのレビュー・感想・評価

3.0
カントー地方編(無印編)の話とオリジナルストーリーを色々織り交ぜたリメイク作品。
見る前はサトシとピカチュウが絆を深めていくことに重点を置いたストーリーだと思い込んでいた。
とくに初戦のピカチュウvs大群オニスズメのストーリーをフィーチャーした作品かと思いきや、それは冒頭の数分のみということで少しびっくり。

これは20年前の作品を知らない最近のポケモンキッズと、
初代を見て育ったおじさん勢とでとてもとても大きく評価が異なる内容ですね。


◆◆◆ネタバレ含む◆◆◆


前半はオープニングを使用してダイジェスト感満載に旅が進んでいたので、いきなりタマムシジムへすっ飛び。
気になるのは、タマムシまでピカチュウとキャタピーの2匹で勝ち進んだごり押しサトシということ。(キャタピーは使い物にならないだろうから実質はピカチュウ一択)無理があるのではないか。ダイジェスト中にピジョンくらいいゲットさせておけと・・・

それにサトシのリザードはあんなに従順ではない!
パラレルワールド的オリジナルストーリーなのは百も承知ですが、言うことの聞かないリザードがいてこそ、“サトシのリザードン”という歴代手持ちポケの中での特別枠感がある。

メスのバタフリーが登場した時点で、初代ファンはきっと展開を予想できたはず。こういう昔のストーリー演出によるサービスはとても楽しめた。でも、キャタピー→バタフリーの展開が早いため、あまり思い入れがないまま「行っちゃった」感は否めない。別に無理して織り交ぜずに、ヒトカゲ成長のエピソードを長くいれてくれたほうが良かった。

今回登場する幻のポケモン マーシャドー。
人の影にとりつき、ホウホウへ導く伝説が残されているが、可愛い見た目となにも喋らない姿は、何を考えているかも読み解きづらく、
悪い考えを持ったサトシの心を増幅させたのか、
はたまた最初からサトシの心を悪く誘導させたのかもわからない。
本来サトシはポケモン大好きバカなので、「ピカチュウなら・・・」「最初のポケモンがフシギダネかゼニガメなら・・・」なんて残酷なことを言わないと思うんです。
マーシャドーはゴーストタイプなわけで、そんな風に悪へ誘導するポケモンととっても良いのかなと。
しかし、最後の操られたポケモンの一斉攻撃とすべて受けるサトシのシーンはなかなかむごい。イワークもそうだったけど、人間を襲ってくるポケモンの登場が多く、
ポケモンって人間と仲良くしてなければ脅威以外のなんでもないってことが今回は凄く感じた。

要所要所でゲームのBGM(わかりやすいのはなみのりとか)がオリジナルアレンジされていたのは嬉しかった!
ボンジイはただただレッドをイメージしたデザインなのか、なにか裏設定があるのかがとても気になるところ。
なっすん

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