バロウズ

アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダルのバロウズのレビュー・感想・評価

4.5
まずこれが(ほぼ)実話だというのに度肝を抜かれた。登場人物どいつもこいつも漫画の中から出てきたようなバカ、クズばかりでこれが実在の人物だとは信じ難い、というか信じたくない。

主人公のトーニャハーディングは幼い頃から母親に虐待、暴言を浴びせかけられ、夫からはDVを受け、全編Fワードと暴力がなだれ込む。
そう聞くと陰惨お話のようにも思えますが、主要登場人物たちのインタビュー形式で話が進んでいき、それぞれの食い違った言い分をコメディータッチで描いていくし、トーニャ本人も相当ブッとんだ人なので暗さは全く感じさせませんでした。

アメリカにはこんなバカで間抜けな人間が存在するのか?と絶句してしまう場面も多々あり(特にあのデブとか実行犯とか)
アメリカ貧乏白人の闇を扱った作品は数あれど、ここまで突き抜けてコミカルに描いた映画は珍しく思いました。

とにかく圧倒的な面白さで話もスピーディーに進んでいくので2時間があっという間。フィギュアスケートのシーンも迫力満点で全く退屈しませんでした。
そして主人公トーニャを演じたマーゴットロビーの演技力にも脱帽。あのハーレイクインとは全くの別人で驚きました。
もちろんDV旦那や毒親のクズっぷりも素晴らしかったです。
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