ウェス・アンダーソン監督の作品では一番好きな作品。
ハリウッド映画によく見られるステレオタイプのおかしな日本描写をうまく独特の世界観へと昇華させている。
およそリアルとは言い難いストーリーだけに、おかしな日本描写もすんなり受け入れられる。
それがストップモーションアニメとなおさら上手くマッチしていて、目が画面に釘付けになる。
それもこれもアンダーソン監督の独特の感性あればこそ。
『グランドブダペストホテル』のような実写作品でも「やり過ぎ」「滑稽」と言われかねない演出を敢えてぶち込んでくるスタイルは、本来であれば私の好みの作品とはちょっと違うのだが、彼の作品にはそこで興ざめしない、させない魅力が詰まっている気がする。
とは言え、決して万人向けとは言い難い。
しかし私個人は「傑作」と言いたい作品。
