「ミラーズ」 (2008) のレビューより続く。
これは 「鏡」 に関する私の個人的体験を綴ったものであり、本作品との直接的な繋がりはありません。
お時間のあるときに、おつきあいいただければ幸いです。
「 … タスケテ、タスケテ … 」
Day 2:
世にも恐ろしい一夜が明けた土曜日。
いたずら好きのK君が合流して大いに盛り上がったプチ同窓会もお開きになり、野郎3人で川の字になって寝る頃には、昨夜の"怪奇現象"のことなどすっかり忘れておりました。
Day 3:
そして、あの「惨劇」の日曜日 …
私は左の頬に"嫌な痺れ"を感じて目覚めました。
今日はU君のアパートから直接仕事先に向かう予定です。
「 …あ、おはよ。」
私より先に起きていたK君の顔色がすぐれません。
なんだろ?
著しく昂った感情をむりやり押さえつけているような、K君のこの表情は …
「… あ、おはよ。Uちゃんは?」
「 … あいつ、さっきから調子悪くてなぁ。
ずっとトイレにこもってるんや。」
なんかこいつ、声が震えてるし …
「… おう、そっか。Uちゃん、だいじょぶかぁ?
悪いけど俺、そろそろ行くわ。」
「 …… お、おう、またなぁ… 」
トイレの中から応えたU君の声も、心なしか震えてる …
「体調不良」のU君を「いつになく無口な」K君にまかせて、そろそろ仕事に行かねばなりません。
U君にユニットバスを占拠されているため、とりあえず服だけ着替えて最寄りの桜上水駅へと急ぎます。
… なんかふたりとも様子がおかしかったなぁ。
あの時 … 友人ふたりの「異変」が気にかかった時点ですぐアパートに引き返していたら、あのような 「惨劇」 は避けられたはずなのに …。
駅へ向かう途中、道の向こうから紺のスーツを着たサラリーマンが近づいてきました。
私の姿を目にした瞬間、その男の体がビクッと震え、何かに怯えたような視線がこちらに注がれます。
えっ、まさか… 俺が … 「何か」 背負ってる?
次にすれ違った女子高生たちの 「おぞましいものを見る眼つき」 のおかげで、私の懸念は「もっと恐ろしい確信」に変わりました。
まずい!
これってひょっとしたら … 急がねば!
「… タスケテ、タスケテ … げぐっ!」
全速力で駅のトイレに駆け込んだ私は、鏡に映った自分の顔の「惨状」に絶句しました。
髪の生え際から顎の先端に至るまで、ぶっとい文字でびっしりと書き込まれた「放送禁止用語」の数々 …
あ・い・つ・ら ぁぁ、やりやがったな~~っ !!!!!
「爆安荘2 桜上水事件」 完。
("⌒∇⌒")ゞ マイドマイドスミマセン!